長期金利3%に、約30年ぶりの水準 「金利のある世界」が本格化

長期金利の上昇が止まりません。昨日の国債市場では、10年国債利回りが一時3%の大台に乗せ、約30年ぶりの高水準となりました。年初には「10年国債利回りが2%台」と書いていましたが、そこからさらに1%近く上昇したことになります。

上昇しているのが長期金利だけではありません。市場では今月の日銀による政策金利引き上げが見込まれており、短期・中期の金利も大きく上昇しています。インフレへの警戒感や円安に加え、積極的な財政運営への懸念なども重なり、日本の金利は短期から長期まで上昇しやすい環境です。

こうした金利上昇は、資産運用にとっては追い風です。債券から一定のインカムゲインを受け取れるようになり、預金金利も上昇しています。個人向け国債については税の優遇なども議論されていますが、個人的には、変動10年の利率設定方法を2011年以前の方法である、「基準金利-0.80%」に戻すのが先だと思います。現在の方法である「基準金利×0.66」では、金利上昇分の3分の2しか利率に反映されず、変動金利の魅力を生かしきれません。元の方法であれば、さらに購入する個人も増えるでしょう。

一方、金利上昇は住宅ローンなどの借入には逆風です。短期金利の上昇は変動金利型の金利を引き上げ、長期金利の上昇によりフラット35など固定金利型の金利も上昇しています。住宅価格が高止まりする中で、住宅取得の負担がさらに重くなってしまいます。

日本は本格的な「金利のある世界」に移りつつあります。金利上昇を単なるマーケットのニュースとして捉えるのではなく、資産運用や住宅ローンを通じて自身のライフプランに影響する変化として考えることが重要になっています。